10月となっても、かつて見られていた、「天高く・・・」と言われていた、青く澄んだ秋の空は見ることができず、どんよりとした空に心が暗くなってしまいます。
子ども達も虫の出現、セミの声、鈴虫の声で季節の変化を感じていたはずですが、余りの暑さで感じられない位、変化に乏しい季節の変わり目です。その中で保育者自身がアンテナを張り巡らせ、その変化を言葉にして子ども達に伝え、秋の季節の味わいを共にして「心をはずませて」ほしいと願っております。
今月の聖句は「一人より二人が良い」です。旧約聖書:コへレトの言葉4章9節
旧聖書の創世記には天地創造に始まり神さまが人間を作られたことが記されています。
アダムを創り、「人が一人でいるのは良くない」とパートナーのエバを創ったとされています。
先月、子ども達は運動会に向けて「♪どんどこ・どんどこあるいてゆけば♪」のさんびかをうたっていました。「♪友だちがきて、2人・4人・8人になって♪」と友だちがどんどんと増えていく歌詞なのです。
大人でも子どもでも一人で居ること遊ぶことが好きという選択もあるかもしれません。今の社会に於いて自己責任とかひとりでも生きていく力をつけることを推奨する等ということも耳にいたしますが、「人が一人でいるのは良くない」と神さまは、人と人が関わる中での心の豊かさ、大切さを語っているのです。
人は人故に、相手の気持ちを知り、心の違いを感じ取り、葛藤の中で認め合ったり、許し合ったりしながら成長を重ねていくのです。そして人と人との繋がりで愛を知り、神さまが愛を持って伴走して下さっている事を感じることができるのです。「困ったことがあったら、いつでも言ってね。」「一緒にいるからね」という「共にいる」という安心感が人の心をはずませて何にも代えがたい大きな喜びに繋がるからなのです。