今月の聖書は「種(たね)を蒔く(まく)人」イエス様が語られた例え話に出てきます。種を蒔く人が種まきに出ていった。
ある種は道端に落ちて鳥についばまれ、ほかの種は石だらけで土が少ない所に落ち、すぐに芽を出したが太陽に焼かれて枯れてしまう。ある種は茨の中に落ちたので、茨にふさがれて実を結ばなかった。
その中で、「ほかの種は良い土地に落ち、芽生え、育って実を結び、あるものは30倍、あるものは60倍、あるものは100倍にもなった」というものです。
「あるものは百倍になった」とは良い土地にまかれた種は鳥の外敵や他から妨げられることがなく、守られて、しっかりと根を張り、のびやかに育つことを示しております。また、それは種の成長にとって良い環境に置かれることの大切さを表しているのです。「良い土地」とは?子ども達の心のように柔らかく素直に神さまの言葉を受け入れる事を指しています。そして、ゆっくりしっかり根を伸ばすことができ、伸びた芽がふさがれてしまうことのない様な良い環境が必要であり、のびやかな育ちのできる条件が大事なのです。
こども達は自ら育ち伸びてゆく豊かな力と可能性をもっています、そこに「種」(神さまの言葉)が蒔かれ成長と共に良い実を結ぶことが出来るように援助するという使命を私たち大人(保育者)は託されているのです。
蒔かれた種が深くしっかりと根を張るには時間と栄養となる働きかけが必要ですが、それには忍耐と待つ姿で子ども達が十分にのびのびと生活していけるように配慮することが大事なのです。
私たちは、待ってあげられているだろうか?伸びてきた芽を覆い塞いでしまってはいないだろうか?と日々考えながら・・「蒔かれた種が『良い土地に落ち、芽生え、育って実を結び』」(イエス様の言葉)という言葉に私たちは大きな示唆を与えられているのです。
子ども達の心に蒔かれる種にとって「良い土地に」となるには自己肯定感を育むことが大切です。
それには、お子さんの存在をありのまま丸ごと認め、受け入れて「大好きだよ♡「いてくれるだけでうれしい♡」というメッセージを伝えていくことが大事なのです。ほめ育ては、お子さん自身が「自分は愛されている、かけがえのない存在なのだ」という感情が生まれてこそ、心の中に蒔かれた種がのびやかに育って実を結ぶことができるのです。そのことで、他者をも愛せる優しい心が育まれるのです。
私たちは、「のびやかに」「すくすく」育って欲しいと心から願いながら、栄養となる、様々な良いものを保育に於いて提供してまいりたいと思います。
コロナ感染症の拡大防止に向け、皆様にご協力を頂いていることに、心より感謝申し上げます。 これからも、園として細心の注意を払って感染防止に努めてまいります。